ピカソ戯曲リーディング「しっぽをつかまれた欲望」
ピカソによる戯曲の朗読公演を体現帝国が行います。
迫害/排除/弾圧のピカソ。
ピカソが書いた戯曲「しっぽをつかまれた欲望」は1941年フランスパリで書かれました。
当時のパリはナチスドイツによる占領地にあり、そこに暮らす人々に自由はありませんでした。
戯曲の中では一見男女の日常が書かれますが、全編通して死のイメージを受けます。特に戯曲内のト書きでは物語とは正反対のように死のイメージが強く描かれます。
パリでの日常の裏ではナチスによる迫害排除弾圧が行われてきました。戯曲が全編通して持つ死のイメージはそれによるものだと感じます。
そしてこの<表向きの日常>と、そのメッキを剥がすと見えてくる<裏の死のイメージ>は今の日本にも通じるものがあるのではないでしょうか。
体現帝国とは
2008年5月に演出家 渡部剛己が旗揚げした劇団。
特に演劇実験室◉天井桟敷を主宰した寺山修司より影響を受け活動を続ける。
恒常的に俳優の身体訓練を行うことで、舞台上の時空を歪ませた独自の世界を立ち上げることが特徴。
■原作 : « LE DESIR ATTRAPE PAR LA QUEUE » by Pablo PICASSO
■日本語訳 : 大島辰雄
■演出 : 渡部剛己
■照明 : 橋本武文(HL tech design)
■音楽 : Ko Tanaka
■音響 : 赤木萌絵
■舞台装置 : 早馬諒(妄烈キネマレコード)
■舞台監督 : 山田将平
■演出部 : 櫻井春菜子、近藤由美子、前田咲耶
■出演 : 田口佳名子、中居晃一
■著作権代理 : (株)フランス著作権事務所
■主催 : インスティトゥト・セルバンテス東京
■共催 : 体現帝国