文化プログラム

東京インティマシー

東京インティマシー César Ordóñez

インスティトゥト・セルバンテス東京はバルセロナ出身の写真家、セサル・オルドニェスのオンライン写真展を開催します。

多くの人たちが持つ首都東京のイメージは、混沌とした町や群衆、瞬くネオンと高層ビルを抜ける高速道路かもしれません。しかし、東京には肉眼では見えずに通り過ぎてしまう別の現実が存在します。それは沈黙であり、静けさであり、限りなく続く他者と社会への敬意なのです。

『東京インティマシー』はオルドニェスが10年前に撮影した東京の姿です。オルドニェスは物理的、感情的、精神的なレベルでの「親密さ」、「空間」の概念を本シリーズで視覚的なメタファーとして収めています。作品は、東京において個人が社会との共存するために必要な感情、思考、物理的距離への畏怖を浮き彫りにします。

今日コロナ禍において本プロジェクトは、世界が向き合うソーシャル・ディスタンスを反映し、10年を経てこれまでになく今を感じさせます。

「MASK」
同じく2010年オルドニェス作のビデオアート。現実と想像の世界にアイデンティティが移ろう様子を映し出します。エレクトロニック音楽をBGMに2人の日本人女性が白いマスクの後ろにアイデンティティを隠しているようです。

主催