ゴンサロ・チリーダ展
Gonzalo Chillidaインスティトゥト・セルバンテス、スペイン文化活動公社(AC/E)、ビルバオ美術館及びエチェパレ・バスク・インスティテュートは皆様を展覧会「ゴンサロ・チリーダ」のオープニングにご招待します。 木下亮(昭和女子大学特任教授・スペイン美術研究家)による基調講演「画家ゴンサロ・チリーダ —抽出されたバスクの自然」に続き、キュレーター、アリシア・チリーダの展覧会紹介、カクテルレセプションを開催いたします。 ゴンサロ・チリーダ(サン・セバスチャン、1926-2008)は、絵画の資質に恵まれ、ごく初期にその才能を開花させました。本展示会は、彼がカスティーリャにて幾何学的抽象画やキュビスムの実験として描いた形而上学的絵画ではなく、自身の芸術スタイルを形成するに至った、芸術家の町パリでの作品を中心にご紹介します。 チリーダのプリミティブアートへの関心は、1955年、ローマの王立アカデミーで開催されたグループ展参加の際に、イタリアのチェルヴェテリのエトルリア墓地遺跡群を訪れたことに起因します。さらに、先史時代バスクのへの関心と化石や鉱物への情熱が、彼が作品の主たる素材、砂への発見に導いたのです。 1960年に故郷サン・セバスチャンに戻ると、海、森、砂、空がチリーダの作品のメインテーマとなります。成熟期のチリーダ作品は、自然との親密さを確立するに至り、オリエンタルアートの香りが漂います。彼の関心の焦点は、海と大地の境界、光の受け皿、水と砂、自然と文化、言語と言葉では言い表せないものがせめぎ合う場所へと向かったのです。